【解説・神経経路】主要な運動路 & 体性感覚路

ニューロリハビリテーション

主要な運動路と体性感覚路を解説致します

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【図】脊髄レベルでの断面図

図の左側に運動路、右側に体性感覚路を示しています

図中の番号の解説

外側皮質脊髄路:随意的な(=意図的な)運動に伴う大脳の活動電位を筋まで伝える

前皮質脊髄路:随意的な(=意図的な)運動に伴う大脳の活動電位を筋まで伝える

視蓋脊髄路:頭部の位置を制御する、反射的に目をつぶったり反射的に頭部を反らすなどの防御的な動作を起こす

赤核脊髄路:4足動物の実験では赤核脊髄路は屈筋の活動を促通するとともに伸筋の活動を抑制する

前網様体脊髄路:運動の構えを作る、全身的な筋緊張の調整、歩行運動の発現に関与

外側網様体脊髄路:運動の構えを作る、全身的な筋緊張の調整、歩行運動の発現に関与

外側前庭脊髄路:頭部が急に大きく傾いたときに、身体全体のバランスを保つための頚部、体幹、四肢の抗重力伸展筋の活動を制御する指令を伝達する

内側前庭脊髄路:頭部が急に大きく傾いたときに、頭部のバランスを保つための頚部の筋活動を制御する指令を伝達する

⑨ オリーブ核脊髄路(※ヒトにおいては存在しないとも言われている)

前脊髄視床路:粗大な触圧覚を大脳皮質まで伝える

新脊髄視床路:感覚情報としての温痛覚を大脳皮質まで伝える

古脊髄視床路:温痛覚の情動的な側面を伝えるのに関わっていると言われている(その温かい・冷たい・痛いという感覚はどれほど快・不快なのか)、情報は大脳皮質まで伝わる

外側脊髄視床路:新脊髄視床路 + 古脊髄視床路

前脊髄小脳路:下半身(T7~Co)の固有感覚を小脳皮質(脊髄小脳)まで伝える

後脊髄小脳路:下半身(T7~Co)の固有感覚を小脳皮質(脊髄小脳)まで伝える

楔状束核小脳路:上半身(C2~T6)の固有感覚を小脳皮質(脊髄小脳)まで伝える、後索路のうちC2~T6神経節からの神経線維も同じ楔状束を通る

後索路のうちC2~T6神経節からの神経線維:上半身(C2~T6)の識別性触圧覚、位置覚、振動刺激を大脳皮質まで伝える、楔状束核小脳路も同じ楔状束を通る

後索路のうちT7~Co神経節からの神経線維:下半身(T7~Co)の識別性触圧覚、位置覚、振動刺激を大脳皮質まで伝える、薄束を通る

後索路:識別性触圧覚、位置覚、振動刺激を大脳皮質まで伝える

⑳ 脊髄視蓋路

㉑ 脊髄オリーブ路

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また、図中には記載されていませんが、以下の体性感覚路も重要です

三叉神経毛帯外側路:顔面の温痛覚を大脳皮質まで伝える

三叉神経毛帯背側路:顔面の粗大な触圧覚を大脳皮質まで伝える

三叉神経毛帯腹側路:顔面の識別性触圧覚を大脳皮質まで伝える

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それぞれの経路名をクリックすると

詳細な機能と走行を解説した記事を見ることが出来ます♪

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