【解説】CQの型に応じた研究デザインの選び方

臨床研究への道程

備忘録として臨床研究について学んだことを記します

今回はCQの型に応じた研究デザインの選び方について解説致します

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【復習】CQの4つ型

CQ(Clinical Question)とは、医療従事者が日常の臨床現場で感じる漠然とした疑問のことです。

「研究の種」と呼ばれることもあります。

CQは大まかに以下の4つに分類できます。

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病気や診療の実態を調べる研究

診断方法を確立する研究

要因とアウトカムとの関係を調べる研究

治療法・予防法の効果を調べる研究

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それぞれのCQのタイプによって、適した研究デザインは変わります。

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CQに関して、より詳しく学びたいという方は
コチラの記事をご覧ください

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病気や診療の実態を調べるのに適した研究デザインとは?

病気や診療の実態を調べる研究に適した研究デザインは

記述研究(横断的・縦断的)

が挙げられます。

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最近では、新型コロナウイルス感染症が分かりやすいのではないでしょうか?

疾患が報告された最初期には

どのような症状が現れるのか?

どのような治療を行いどのような反応を示したか?

など様々な知見が記述され、発表されたと思います。

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診断方法を確立するのに適した研究デザインは?

診断方法を確立する研究に適した研究デザインは

分析的横断研究

コホート研究

介入研究

が挙げられます。

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診断するためには何かしら検査を行って陽性か陰性かを判断しなければなりません。

真の陽性者を検査によって陽性と正しく判断できるのか?

真の陰性者を検査によって陰性と正しく判断できるのか?

など、診断方法を確立するとは疾患の存在や発生を確認することですので、比較対象が存在する研究デザインが適しています。

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要因とアウトカムとの関連を調べるのに適した研究デザインは?

要因とアウトカムとの関連を調べる研究に適した研究デザインは

分析的横断研究

コホート研究

ケース・コントロール研究

が挙げられます。

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ある要因が存在するグループと存在しないグループとでアウトカムに差があるのか?

要因の有無で比較することで、その要因とアウトカムとの関連の調べます。

要因とアウトカムの測定が同時期に行われる場合は分析的横断研究となります。

要因とアウトカムの測定が異なる時期に行われる場合はコホート研究かケース・コントロール研究となります。

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治療法・予防法の効果を調べるのに適した研究デザインは?

治療法・予防法の効果を調べる研究に適した研究デザインは

コホート研究

介入研究

が挙げられます。

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介入研究は文字通り、研究者が計画した介入(治療法・予防法)の効果を調べる研究デザインですから、言わずもがなでしょう。

一方、様々な要因を慎重に検討することによってコホート研究によっても治療法・予防法の効果を科学的に高い水準で検証することは不可能ではないと言われています。

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最後に

今後も臨床研究に関して学んだことを記していきたいと思います

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ありがとうございました!!

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