備忘録として臨床研究について学んだことを記します
今回は漠然とした疑問(CQ)を基に明確な問い(RQ)を立てる際に
RQの主な構成要素の1つである比較対照についてです
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理想的な比較対照とは?
例えば観察研究において、「重度片麻痺の脳卒中患者は歩行トレーニングおいて治療初期は3動作揃え方歩行から開始した方が歩行自立しやすいのか?それとも治療初期から2動作前型歩行から開始した方が歩行自立しやすいのか?」を調べるとしましょう。
この場合、歩行トレーニングを3動作揃え方歩行から開始するか、2動作前型から開始するかが異なる以外の要素が全く同じであれば理想的です。
つまり、年齢、性別は勿論のこと、脳卒中によってダメージを受けた脳部位、病前の運動能力や認知機能、運動麻痺の程度、併存疾患、生活習慣、食事摂取量などありとあらゆることが同じであることが理想的な状態です。
しかし、現実にはそのような比較対照を用意することは出来ません。
研究デザインは、科学的に質の高い比較をするために出来る限り理想の比較に近付ける工夫であると言えるのです。
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比較対照の倫理について
比較対照は、E または I がないこと、もしくは別の E または I があることのいずれかになります。
ここで注意すべきことがあります。
介入研究では、現在行われている標準的な治療を比較対照として選ぶのが通常です。
恣意的に標準的な治療を行わないことを比較対照として設定することは、倫理的な問題を孕みます。
比較対象の設定には、場合に応じた慎重な検討が必要です。
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最後に
今後も臨床研究に関して学んだことを記していきたいと思います
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ありがとうございました!!
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